なぜ?急にWi-Fiがつながりにくくなる理由
引っ張りだこ!?周波数2.4GHz帯
自宅でWi-Fiが急につながらなくなって困ったことはありませんか?
そんなときは、電子レンジやBluetoothを同時につかっていないか確認してみましょう。
実は、電子レンジやBluetoothは、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の周波数をつかっています。
そのため、同時につかうと電波が混線して通信できなくなってしまうのです。
今回は、なぜわざわざ混線するような周波数帯をつかっているのか、2.4GHz帯の歴史を交えて紹介します。
Wi-Fiの誕生
1997年にIEEE 802.11が標準化され、それに準拠した機器で構築されるネットワークのことを無線LANと呼ぶようになりました。このときに採用された周波数帯が「2.4GHz帯」でした。
しかし当時の無線LANは、低速(最大2Mbps)かつ高価格なうえ、相互通信可能なのは同一メーカーの機器同士のみという制約があり広く普及しませんでした。
その後1999年に無線LAN製品の普及促進を図ることを目的とした団体(現:Wi-Fi Alliance)が設立され、「Wi-Fi」という規格が誕生しました。Wi-Fiは、「IEEE 802.11」規格を使用したデバイス間の相互接続が認められたことになります。そして、2.4GHz帯はWi-Fiとして世のなかで広く利用されるようになりました。
多岐にわたって利用される2.4GHz帯
2.4GHz帯は歴史が古く、1940年代から航空管制、アマチュア無線用、およびワイヤレス通信などでつかわれていました。
のちに2.4GHz帯は、もっとも水に吸収されやすいため、電子レンジや医療機器でもつかわれるようになりました。
その結果、同時に使用した際に、お互いで干渉し合ってしまう事態となっています。
現在、Wi-Fiは2.4GHz帯とは別に、混線しにくい5GHz帯もつかわれています。両者の周波数帯の違いについては、次回、詳しく紹介します。