さらなる成長の見込みあり!クラウドの市場
インフラとしてのクラウド
2010年ごろから、「クラウド」という言葉をよく耳にします。「クラウド:cloud=雲」という意味ですが、ここでいう「クラウド」とは、クラウドコンピューティングを略したものです。
「クラウド」とは、データを自分のパソコンや携帯端末などではなく、インターネット上に保存する使い方、サービスのことです。自宅、会社、ネットカフェ、学校、図書館、外出先など、さまざまな環境のパソコンやスマートフォンからでもデータを閲覧、編集、アップロードすることができます。人とデータを共有するグループウェアのような使い方もあります。
身近なサービス例だと、WEBメール(Gmail、Hotmailなど)もクラウドサービスの一つです。つまり、アドレス帳やメールデータなどがすべてインターネット上に保存され、メール送受信のときもインターネット上のアプリケーションを介して行われます。
クラウドが普及している理由
クラウドが普及している理由はなんでしょうか。
それは、社内でネットワーク環境を構築して、一からシステムを作り上げるよりも、クラウドサービスを活用したほうがコストを抑えることができるからです。
日本においては7割弱の大企業が活用していますが、中小企業での浸透率は2割強と低めです。初期投資を抑え、簡単かつスピーディにIT導入を推進することができるクラウドサービスは、コストや人材不足に悩む中小企業へのIT普及が今後加速するとも期待されています。
クラウドサービスを選ぶポイント
クラウドサービスを選ぶポイントとして、下記3点を紹介します。
1. コスト面
クラウドサービスを導入したにも関わらず、コストが上がってしまうケースもあります。自社でどのように利用するか、そのためにかかる費用を事前に確認することが重要です。
2. 仕様について
クラウドサービスは自社でサーバーを構築するより自由度が低いです。クラウドサービスを導入することで、業務的に今までできていたことができなくなる可能性があります。導入前には必ず確認が必要です。
3. サポート面
導入後、なにかトラブルがあった際の対応スピードが非常に重要です。自社でサーバーを構築後、システム会社に一括で任せていた場合はすぐに対応してもらえますが、クラウドの場合はそうはいきません。対応窓口や受付時間を事前に確認しておく必要があります。
クラウドサービスの導入を検討する企業は増えてきています。企業が生産性の向上を図るためには、基幹業務系のIT化が不可欠です。今後、日本で生産性向上を主導する鍵となるのは、IoT(Internet of Things)、ビッグデータ、人工知能などを活用する 「第 4 次産業革命」であると言われますが、その展開のなかで、クラウドはビッグデータが蓄積されるインフラとしてさらに市場の成長が見込まれます。