いったいなに?安全なデータ通信を実現するVPNとは
VPNとは?
「VPN」という言葉をご存知でしょうか。あまり広く認知されていない単語ですが、VPNを使用することで離れた拠点同士でデータ通信をする際に、非常に高いセキュリティを実現できます。VPNとは、Virtual Private Networkの頭文字を取った用語です。仮想プライベートネットワークとも呼ばれ、離れた場所の間を仮想的な専用線でつないで安全にデータ通信ができる仕組みです。
近年、企業と企業の間で安全に情報を提供するニーズが高まっています。VPNが開発される前は、企業では専用線を使ってネットワークを構築していましたが、構築するまでに膨大な時間と費用がかかっていました。こうした背景のなかで、2000年からVPNが登場しました。今では、VPNの設定ができる業務用のルーターを使うことで、ネットワーク構築にかかる時間と費用の問題は解消されつつあります。
VPNを使わずに離れた場所でデータのやりとりをするには、一般的にはメールやクラウドサービスを利用します。その場合、どうしてもインターネットを介してデータ通信を行うため、情報漏洩のリスクが伴います。ところがVPNを使用すると、暗号化してデータ通信を行うため、インターネットを通らない閉域網経由でも、インターネットを通る場合でも、安全なデータ通信が可能です。
IP-VPNとインターネットVPNの違い
VPNには大きく分けて2種類あります。
IP-VPN
IP-VPNとは、通信事業者が提供する閉域網を利用して、離れた場所でのデータ通信を行います。インターネットを通らないため、非常に安全です。離れた場所まで自分の隣からLANケーブルが伸びており、まるで同じフロアにいるかのように写真やファイルの共有ができるというイメージです。
インターネットVPN
インターネットVPNとは、インターネット網を利用してデータ通信を行います。通信データを暗号化し、インターネット上で擬似の専用線を作り出す方法です。
IP-VPNと比べると、インターネット網を利用するため、安全性や通信品質は劣りますが、コストは下がる傾向にあります。
多くの拠点を持つ企業や、場所を問わずビジネスを行う企業にとって、機密情報を扱う際にVPNは必須とも言えるデータ通信技術です。
メリットとデメリットを把握して、自社のビジネスに最適なサービスを導入することで信頼性が高く、低コストで、かつスピード感のあるビジネス展開が可能になります。